SSエピソード17


「がはっ…」
ライクは地面に倒れた
「もう終わりか?他愛もない、貴様等など殺す価値もない…」
「くっそ………」
「今回は見逃してやる、感謝するんだな」
「くそ!くそ!くそ!」
ライクの目から涙が溢れていた
「そんなに悔しいのならもっと強くなればいい…そして俺の前に再び現れろ!」
「…」
「もっと強くなれ!ライク!」
「…」
「さらばだ…」
ソルドは闇の中に消えて行った
「ライク!大丈夫ですか?」
「なんとかな…」
「動かないで下さいよ…召喚術《ヒール》!」
「ん…なんだこれは、傷が治っていく…」
「これで一応大丈夫かな…」
「これはいったい…」
「召喚術だよ」
「バルタさん!」
バルタは足を引きずりながら歩いてきた
「召喚術?グリーグってそんなん使えたっけ」
「いいえ、先程覚えました」
「いつのまに…」
「貴方達が戦っている間です」
「彼は天才だよ」
「そうだ!バルタさん、怪我は…」
「全部グリーグが治してくれたよ」
「よかった…大丈夫なんですね」
一応はねとグリーグ
「それにしても奴は…ソルドは強かった」
「あれが上級悪魔というやつさ…」
「くそ…」
「さて…もっと強くならなければな…」
森の中にライクの泣き声だけが響いた