SSエピソード14


「うおぉぉぉ!」
ソルドはライクの剣を軽々とうけていく
「貴様では私を倒すのにはまだ…未熟!!」
「くそおぉぉぉぉ!」
「若い故にすぐ頭に血が上り、すぐに周りのことが見えなくなる。動きも直線的になる…故に貴様は弱いのだ!」
ソルドはライクの剣をはじくと居合の構えをとった
「秘剣鬼人壱式!」
(あの技か…)
「消命…」
消命とは心月流の弐の型である。この技は自分を落ち着かせるための技だが当主ほどの実力になると自分の気配を消し、たとえ幻術で隠れていても相手の気配がわかるようになる。
(そこか!!)
ライクは突如現れたソルドの剣を受けとめた
「なっ!」
(こいつ…雰囲気が変わった。)
「待たせたな…本気でいかせてもらう。」
そういうとライクは走りだした…さっきの倍のスピードで
(はやい!)
ソルドはとっさに身構えた。そしてライクの剣を受け止めようとした…だがソルドにあたる直前でライクは剣を引き、手でソルドの腹に突きを繰り出した
「衝撃拳《しょうげきけん》!」
ソルドの腹にライクの拳が当たった
(体が…)
「さっきもくらっただろう、さっきの衝撃剣はおそらくバルタさんが自分で編み出したんだろう、そのためか衝撃の威力はさがっていた…だが原型は違う。何もいじってないぶん威力が高い。」
(しまった。やられる!)
ライクは居合の構えをとった
「居合神風弐式!」
(やばい)
ソルドの勘がそうつげていた
「いくぜ…」
ライクは走り出した
「加速…」
ほんの一瞬ではあるがライクは音速を越えた
「ガハァッ…」
ソルドはかなりのダメージを負っている
居合神風弐式とはライクが独自に編み出した技である。この技を使うには必ず消命をしてシリアスモード(ライクはそう呼んでいる)で速度をあげ、さらには相手の一瞬の動きも見逃さない観察力を上げる。そこから居合神風弐式は始まる。もともと居合神風とは自身が相手の横をかなり速い速度で通り過ぎ、そのときにできる鎌鼬のようなもので相手を切り刻む、無刀でできる技である。ライクの場合速度が早過ぎるため、SonicBoom《ソニックブーム》がおきる。ソルドはライクが消えたと思った瞬間、強烈なSonicBoomと真空の刃をうけたのだった。だがライクのダメージも大きかった。音速で移動したため自分の体に見えないダメージが来たのである
(毎度意識が飛びそうになる…)
ソルドは倒れた…と思った刹那、ソルドは起き上がった
「なっ…弐式を喰らって倒れないなんて」
化け物だ…
ライクは心の底からそうおもった
「居合神風弐式…なかなかのものだった。こちらも凄いものを見せてやろう」
そういうとソルドの周りに黒い物体があつまっていった
(何をするんだ…)