SSエピソード8


「貴様程度では私は倒せんよ、アルバ王国騎士隊隊長バルタよ。」
「俺はこの国を…」
「黙れ、力のない弱き者、貴様には何一つ救えないんだよ。おい!ソルド!こいつを外に連れていけ!」
「御意。」
「おい、バルタ、貴様にはまだ利用価値がある。俺に協力する気になったら俺のところにこい。ククク…アーハッハッハ。」
サタンの笑い声が部屋中に響いた。








ドサリ
「いってえなぁ。」
「おい…起きろ。」
「!お前も悪魔かっ!」
「王の命令だ貴様を討つ!我輩の名はソルド!お手合わせ願おう。いざ!」
「くっ!」
いうが早くソルドは切り掛かってきた。それを間一髪のところで受け止める
(こいつ、強い…)
「うおぉぉぉぉぉ!」
負けじと剣をふるが簡単に受け止められてしまう
(こやつ…なかなか強いな…)
「暗黒乱舞!」
「なっ」
無数の斬撃がバルタを襲った。


「がはっ……貴様…一体何者だ…」
「この程度か……もう貴様には用がない。死ね。」
「簡単に殺されてたまるかぁー!」
必死になって切り掛かるがやはりどんなにやってもうけられてしまう
「あれだけ力の差をみせつけられて、まだ戦うとは…敵ながらあっぱれだ…だが再び闘志を燃やしたとこで私に勝たなければ意味はなし!さあ、私に力を見せてみよ!」
「いいだろう…見せてやる。王国最強の騎士……そして心月流17代目当主の力を。」
「さあ、こい!」
バルタは走りだした
「うおぉぉぉ!」
ソルドの剣をぎりぎりで受け止めると
「秋沙雨《あきさざめ》!」
素早い突きが繰り出された。何回か突きがソルドに当たった
「速い!」
「飛燕連蹴!」
バルタはソルドの腹を蹴りあげて切り掛かった。剣はソルドの腹にすいこまれていった。
「グホアッ」
(こやつのどこにこんな力が…このままでは…しかたがない本気でいかせてもらおう)
「あっぱれ…せっしゃをここまで追い込んだ剣士はおぬしだけだ…せっしゃも本気でいかせてもらおう。」
そう言うとソルドの両手の掌から剣が生えてきた。
「なっ!」
「説明してやろう。上級悪魔は皆特殊な能力を持っている。知っているだろう。」
「……」
「せっしゃの能力は体からどこでも剣をだすことができる。」
(なるほどな…始めの攻撃もそういうからくりか…俺に切り掛かったとき自分のからだから大量の剣を生やして切ったんだ
「後一つ冥土の土産に教えてやる…悪魔達の能力にはランクわけされててな…FからSまである。ちなみにせっしゃの能力レベルはA、上から二番目だ。」
(こいつよりも強いやつがいるということか……)
「さて死んでもらおうか…必剣鬼人壱式《ひけんきじんいちしき》!」
ソルドは居合のかまえをとった。
消えたと思った瞬間、バルタの視界は暗くなった……